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【グッズ】記事:レーシンググローブ一気比較


先日より、GIYOソフトグローブの取り扱いを始めましたが、レーシングシム用として様々なグローブが市場にあるなかどれが一番使いやすいか、お得なのかを私見ではありますがまとめてみました。

まずは筆者のレーシングシム環境から軽くご紹介です。ハンコンはスラストマスターのT-GT。これは国体などのオフィシャルがこのモデルとなっていたために導入し、その後ラリーの練習用に市販のアダプターを使用して実車ハンドルと組み合わせて使用しています。この実車ハンドルはレアなセリカ用のモモで360mm径となっています。レーシングシム用としてはもう少し小径が望ましいのですが実車ヤリスが360mm径の本革のためこの仕様としています。グリップは固めの皮です。主に使っているのは昨年秋から出たEA Sports WRC。コードマスター系のラリーシュミレータ―はかなりやりこんでいます。シフトはパッドを大型化したオリジナルですが練習用は別途シフトユニットを使用しています。

さて、比較したのは手持ちの5種類のグローブとなります。モデルとしては2017年から2023年まで約6年間の幅があります。一部モデルについては既に完売・販売中止になっておりますので現在販売中の同等のものをご想定ください。

ブランドモデル認証縫いグリップ部素材重量(g)製造国購入時参考価格
スパルコ
(Sparco)
LAND RSFIA-8856-2018内縫部分
二重強化
アラミド(90%)
ペレ(10%)
96パキスタン\17,800
スパルコ
(Sparco)
KG-3なし内縫部分
二重強化
綿(60%)
ポリアルミド(35%)
ペレ(5%)
87パキスタン\8,000
OMP
(オーエムピー)
Tecnica EVO RacingFIA-8856-2000外縫ノンスリップ
部分二重
強化
アラミド(100%)101イタリア\20,000
シルバーストーン
レーシング
(Silverstone Racing)
Start IIFIA-8856-2000外縫ノンスリップアラミド(95%)
シリコン(5%)
132台湾\18,000
ジヨ
(GIYO)
フルフインガーなし内縫ノンスリップ
パッド
ポリエステル(80%)
ポリウレタン(30%)
ナイロン(10%)
39中国\2,400
レーシング・グローブ比較対象

ラインナップとしは触感に大きな影響を与える縫いの方法が外縫が2種類、内縫が3種類です。ドライバーによっては指に縫い目があたることを嫌って外縫一択の方も多いですが、外縫の縫い目の大きさと耐久性から自分は内縫が好みです。また認証については耐火性があり公式戦に出場可能なものが3種類、不可のカート用、その他が1種ずつです。なお、レーシングシムの公式大会の公式ではなくこの公式は実車の公式大会という意味になります。ではそれぞれの特徴とレーシング・シムに使った場合の印象について触れていきます。

  1. スパルコ LAND RS
SPARCO LAND RS

このスパルコ LAND RSは2023年から全日本ラリーで使用を始めたグローブです。前年まで使っていたOMPの指の部分の外縫の厚みが気になったことと、2年の実戦でそろそろ傷みが気になりだしたことからスイッチしました。後述の同じスパルコ KG-3が内縫いで素材がソフトなことが気に入ってこのグローブに変えたのですが実車用としては素材の厚みがあるにもかかわらず柔軟性がある素材を使用しているためにステアリングを握る感触は悪くありません。OMP等と異なる点は手首のベルクロが廃止されていることからやや着脱に不可がかかるということと、グリップ部分がノンスリップ加工ではないため滑りやすいステアリングの場合はややステアリング感覚が滑り気味ではあります。

レーシングシム用としてみた場合はよりハンドルが小径(320mmとか)では特に指の部分の生地の厚みが気になる場合があるかもです。更にパッドシフトの場合はやや操作に抵抗感を感じる方がおられるかもしれないです。

2. スパルコ KG-3

SPARCO KG-3

レーシングシムに最も長く使っていたグローブです。FIA非公認のカート用ということでやはり生地の素材と厚みが公式用より薄く・柔軟で小径のカートやシム・レーシングのハンドル向きと言えると思います。

グリップ部分はカートのスエード製ステアリングが相性がいい人工革製ですが逆にシムレーシングのウレタンハンドルなどの相性はあるかもしれないです。本モデルは既に販売中止となって後継に変わっているようですがデザインは変わっても仕様的にはほぼおなじように見えます。

レーシングシムもするし、カートや非公式のミニサーキットを走るという方にはお勧めの選択かもしれないです。耐久性については極端に破れやすいということはないですが内縫にありがちな指と指の間などは劣化が大きいかもしれないです。コストと交換頻度を考えてのバランスとなるでしょうか?

3. OMP Tecnica EVO Racing

OMP Tecnica EVO Racing

2019年から2022年の3シーズン実車のラリー参戦で使っていたグローブになります。実戦の前にレーシングシムで感覚を養うためにも使っていました。自分がファンだったトヨタのラトバラ選手(現、監督)がOMPのグローブを使っていたのでそれにあやかるために買ったものです。

自分が購入したものの中では一番高価なグローブでこのグローブのみ耐火素材のアラミドが100%になっています。同じ外縫のシルバーストーンレーシングよりグローブ全体の生地は薄目でそのせいか重量も軽くなっています。指と指の付け根のグリップがソフトなノンスリップ素材になっていてステアリングかかりが適度にいい感じです。

レーシングシム用としてみた場合、これに限らず公式用は手首から先の部分が長くこれが夏場などに手が熱い!とか感覚的な好みが出る部分です。
あと外縫はどうしても縫い部分に経年の感じが出やすいです。特にシム・レーシングなど抵抗が大きい場合ここの痛みが気になる方は多いかもです。

4. シルバーストーンレーシング Start II

Silverstone Racing Start II

4輪競技をやるときに一番最初に購入したものですが現在も販売が続いているロングセラーです。
ロングセラーになるグローブだけあって耐久性は高いです。外縫の部分はどうしてもやつれなどでてきますがハードな度重なる使用にも関わらずほつれやは破れはないです。ただ指と手のひらのグリップ部分はノンスリというより薄い硬化素材のため過度な使用の場合剥離しやすい傾向はあるようです。自分も本番用に使わないため1箇所補修しています。

全体素材は柔らかいのですが手の甲の部分がひとによっては少しきつく感じるかもしれません。
その場合、長時間のドライブだとステアリングに対する握力に影響があるかもです。
手首部分が短いため長さが気になる方にはいい選択かもしれないです。

5. GIYO フルフィンガーソフトグローブ

GIYO Full-Finger Soft glove

近日取り扱いを始めたGIYO製のソフトグローブとなります。
このグローブは元々はサイクリング用ためレーシンググローブとは厳密にはカテゴリが異なるものと言ってもいいのですが、各所で噂の通り十分利用可能で且つ安価というメリットが大きいです。せっかくの良いグローブでも経年で破れやほつれはどうしても出てきます。ひどい場合には一番接触が多い部分には穴が開くということも普通です。そのような場合、高価なグローブを買い足すのは何かと気が引けるものです。レーシングシム用としてこのグローブを見た場合、圧倒的にダイレクト感が違います。それは素材の薄さとしなやかさによるところが大きいのですがそれでいて破れやすいパーム部分にはしっかりジェル素材でのパッドがあるなどとても配慮されたものです。更にステアリングを跨ぐ親指の付け根部分は3D的な縫製で作られています。グローブを外さなくてもスマホのタッチスクリーンを操作できるのもこのグローブだけの特徴となります。

どのグローブも実用性は高く、目的とサイズが適合すれば実車にもレーシングシムにも十分使えるものです。

ただグローブは永久につかるものではなく消耗品であることは間違いありません。ここぞというときにベストなグローブを使いつつも練習用には安価なGIYOソフトグローブを使うという選択もあるかと思います。

GIYOソフトグローブについては発売開始を記念して現在特価で販売中です。サイズがややきつめなため、近日中にXLサイズも入荷予定です。是非、この期間にご検討・ご購入を頂けましたら幸いです。好評いただけたら将来的に女性用のピンクのモデルの導入も考えます。ご意見どしどしください。

なお、この記事を書いているときに同類の比較をされているYoutube動画を発見しました。たくあん / TakuAnさんのチャンネルの動画も併せて参照されることをお勧めします。偶然ですがこの動画で紹介されているSTRASSE様のグローブはGIYOとブランド違いの製品のようにお見掛けしました。


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